1、名称 | 本会は関西演芸作家協会と称する |
2、事務所 | 本会の事務所は 高見孔二方・大阪市淀川区宮原2丁目10-3-602に置く |
3、目的 | 本会は漫才・落語を中心とする上方演芸の職業作家が、相互の連帯と親睦をはかりながら、台本制作の面から上方演芸の向上と発展を目指すことを目的とする。 |
4、事業 |
放送各社、興業会社、芸能人と連帯し演芸番組を制作。 演芸台本著作権の確立、擁護、管理。 新人演芸作家の育成。 大衆芸能の発展への協力 その他 |
5、会員 |
関西で漫才・落語を書くプロの作家の80%が入会 協会員数、令和5年11月現在 会員数24名 【会長】高見孔二 【副会長】大池晶 【会員】 奥井康弘、片山良文、かわら長介、 儀賀保秀、北牧賢彦、木村佳史、倉片陽子、 黒瀬佳代、小倉マサ志、崔益成、 坂本久史、髙橋勇樹、竹内久美子、 辻有可、中島康浩、中谷勝、西山としゆき、 野々村友紀子、藤田曜、本多正識、 本川邦好、松尾美矢子、村上太、山本誠 |
6、発会 |
本会は昭和54年8月23日に発会。 平成9年4月12日に再発会。 |
◆笑いは変わったが
関西演芸作家協会顧問::織 田 正 吉
漫才は時代とともに変わるものだが、最近の変わり方は特にはげしい。大阪では
ダウンタウン、東京ではツービート登場以前と以後とで大きく変わった。
演芸の観層も変わった。演芸場で漫才を見る客はたいてい中年男性だったが、
今では高校生くらいの若い女性客が多い。
新人養成のシステムが開け、芸人としてデビューしやすくなったこともその理由だが、
基本的には、笑いに対する社会の偏見が取り払われたことが大きいだろう。
新人は自作自演のお笑いで登場する。ネタを増やして人気を保ち、次第に芸が
熟成するのはごく少数で、テレビでは演者自体の新陳代謝で演芸の鮮度が保たれている。
以前の漫才は少なくとも十五分くらいはあったが、テレビのお笑いは一分単位である。
短い時間に多くの笑いを取ろうと思えば、ギャグの連発しか方法がない。漫才で人気が
出ると、漫才を離れてタレントになる。
こういう時代に、演芸作家はだれにどんな台本を書けばよいのか。台本をこなす力を
持った演者が果たして何人いるのかというこころもとなさもある。生き残るのは漫才の
基本を身につけたコンビである。
演芸のアイデアを考えるのは発明と同じで、命をけずる思いがする。私がさかんに
書いていたころ、台本を書くと翌日、靴がゴソゴソになった。身の少ない体は足の肉から
落ちていく。それでも、だれもまだ見ていない、演者自身も知らない漫才の最初の
観客になることに喜びがあった。
不易流行というのは芭蕉の俳諧の理念だが、変わらないものと変わるものがあり、
そのバランスが芸能を生き長らえさせる。漫才は時代とともに装いを変えても、
核となる部分は変わらない。
演芸作家協会は、笑いの探求者としての作家が、仲良く激しく笑いのアイデアで
格闘する場所であってほしいとおもう。